実体経済を計る国際指標 『 バルチック海運指数 』

 経済の指標って、さまざまあって分かりづらいです。個々人お気に入りの指標というものがあるかと思います。僕の場合は『 バルチック海運指数 』です。

 細かい定義は ウィキペディア をご覧いただければと思うのですが、ざっくり言うと、実際の海上の荷物の動きを運賃で測ったものがバルチック海運指数(指数なので実際の運賃とは異なります)です。

 ネットが便利になっても、われわれが生活をしていくには実際のモノが必要です。近年の運送業の混戦ぶりをみていても想像できますが、これをスケールを大きくして測っているものがこの海運指数と言えます。先物取引や株式市場などとは異なり、実際、目の前で動いているモノの運賃なので期待値とかが上がったり下がったり、そのような心理的要素がないのが特長です。

 基準は1000とされていて、リーマンショック直後には 663 まで低下をしたと言われています。実際、僕自身もリーマンショック後にこの指数を知り、日経新聞で確認するようになりましたが、1000を下回ることが数年続いたと記憶をしています。2016/11/18時点では、ブルームバーグによると 1,257 です。

balltic

 なぜこの指数をこのタイミングで取り上げたのかというと、この二冊を読んだからです。海上の運送をたったひとつの箱(コンテナ)がひっくりかえした、その歴史を追った『コンテナ物語』。あと気候変動の謎に迫った『チェンジング・ブルー』です。

 普段生活をしていると、海上運送を想像することもできませんが、上記二冊を読むと想像力が若干たくましくなり、バルチック海運指数も身近になります。北極の氷がとけて、北極海の航路が出来るかもなどという “噂” もピンときませんでしたが、実際に航路ができたらインパクト大だと思います。

 蛇足ながら。実際の海上運行がどのようになっているか分かる iPhoneアプリ 『 Marine Traffic 』 も想像力をたくましくするにはとてもよいツールだと思います。

Google にも同名のアプリがあるようです。検索くださいませ。
iap_marine00

海上にある船のアイコンをタップしていくと、船の画像やスペック、どこから来たのか、まで分かります。
iap_marine01

 おびただしい数の船が見えますよね。コレ、たっぷしていくともっと増えます。以下に世界はつながっているかが体感できるアプリです。


いまここ、実態をしめす指標も有る、と認識する。

以上、実体経済を計る国際指標 『 バルチック海運指数 』でございました。
ではでは、好奇心をともし続けましょ~(^^)

写真出典:冒頭の海の画像(綺麗ですね)
【 三重県 Mie Tsuzumigaura Beach 】、(c)経済産業省、
【表示4.0 国際】ライセンス https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/

ご参考まで。アプリのリンクです。iPhoneのためアップルストアへ行きます。なお、アプリは有料ですので、ご留意くださいませ。

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